BIZTEL コールセンター 導入事例
導入目的
※株式会社北の達人コーポレーションさまは 2018年 8月に1回目の事例取材を行いました。
2回目となる今回の事例は 2019年 5月に再取材を行い、センターの「その後」を追ったものです。
前回の記事はこちらをご覧ください。
効率を重視する解約窓口。
さらなる効率化を目指して自動化を模索。
ーお客さまの事業について改めてお聞かせください。
道下氏:
インターネットで一般消費者向けに健康食品や化粧品を販売するeコマース事業を展開していまして、北海道を拠点としたオリジナルブランド「北の快適工房」のサイトで、体の悩みのサポートに特化した商品開発および販売を行っています。
ーご出席者の役割についてお聞かせください。
道下氏:
商品部の商品カウンセリング課でスーパーバイザーを担当しています。
古島氏:
管理部として IT 業務を中心に担当し、各部署と連携しながら業務効率化を進めています。
ーBIZTEL の利用シーンを教えてください。
道下氏:
入電は4つの窓口で受け付けています。1つめは健康美容相談、2つめは解約依頼、3つめは注文や質問、4つめはインフォマーシャルからのお問い合わせです。これらすべての窓口で BIZTEL を利用しています。
ー前回の取材以降に始めた新しい取り組みについてお聞かせください。
道下氏:
窓口の役割によって時間をかけた丁寧な対応を重視したり、効率を重視したりとさまざまな対応方針があります。効率を重視する窓口のひとつが「解約窓口」です。BIZTEL 導入当初から1件あたりの応対時間を短くすることを目標に取り組んできましたが、さらに効率化できないかと考え、さまざまな施策を検討しました。
BIZTEL を導入した当初、1件あたり2分から2分半程で終話できるようになりましたが、お客さまをお待たせする時間をもっと短くしたいという思いがありました。さらに、10連休となるゴールデンウィークが迫っており、この期間コールセンターはお休みします。注文を受け付けることは難しくても、せめてオペレーターを介さずに解約を受け付けることはできないかと考えていました。
ー具体的にはどのような施策を検討されましたか?
道下氏:
当初は、お客さま自身で解決可能なチャットボットの導入や、FAQ を強化することで、電話をしなくても解約できる方法を検討していました。
そのプロジェクトは現在も進行していますが、お客さまへの浸透や品質の強化には時間がかかります。ゴールデンウィークが迫っている中、もう少し短期間で成果を出せる仕組みがないかと考えていたところ、通話内容をテキスト化し、それを解約データとして処理することができれば、応対時間の短縮ができるのではと思い至りました。
ーどのようなきっかけでそのようなアイディアが生まれたのでしょうか?
道下氏:
私がプライベートである商品のお届け時間帯を変更したく電話をかけたところ、オペレーターを介さず音声で変更することができました。この方法をうまく導入することができればと思い、BIZTEL の営業さんと管理部の古島に相談しました。
わずか1週間で解約窓口を自動化し、
4人分の工数削減を実現。
ー解約における具体的なフローを教えてください。
古島氏:
まず、IVR で解約の依頼を分岐し、BIZTEL のボイスメール (※1) 機能で名前などを録音します。次に、録音データを開発システム上で連携可能なファイル形式に変換し、それを Google Cloud Speech API に送ってテキスト化を行い、さらに解約依頼として Slack (※2) に送ります。最後に、オペレーターが内容を確認して問題なければ、顧客データベースにその内容を反映して完了です。
※1 音声データをメールで送信するサービス
※2 ビジネス向けチャットサービス
ーお客さまが発話する内容(録音内容)について教えてください。
道下氏:
必要なデータは、「解約したい商品名」「名前」「電話番号」です。お客さまはまず IVR で商品を選択し、次に名前と電話番号を発話し終了です。
ー開発の工数はどれくらいでしたか?また、課題はありましたか?
古島氏:
開発は3日程で完了しました。IVR のガイダンス設計等すべてを合わせても1週間ぐらいですね。
道下氏:
開発にはそれほど時間がかからなかった印象です。ただ、ガイダンスをどのようにしたらお客さまが途中で離脱しないか、設計には気を使いました。
ーGoogle Cloud Speech API を選定された理由は何ですか?
古島氏:
比較したのは Microsoft Azure、IBM Watson です。各サービスを利用して実際にテストしてみました。どのサービスもコストはほぼ同じでしたが、Google Cloud Speech API は最も音声認識率が高かったので選定しました。
ー運用開始後について教えてください。名前と電話番号の認識率はいかがでしょうか?
道下氏:
認識率はとても高く 90%以上です。漢字表記については難しいのですが、認識率についてはほぼ問題ありません。
ー同姓同名の場合はどのような対応をされているのでしょうか?
道下氏:
2点以上の項目で本人確認を行います。名前と電話番号との組み合わせが一致し本人確認がとれないと解約は行いません。誤認識したり情報が不足している場合などはコールバックやメール等で確認します。
ーお客さまからの印象はいかがでしょうか?
道下氏:
オペレーターが対応しないことについて良い印象を持たないお客さまもいらっしゃるようですが、一方で、自動化によって「電話がつながらないストレス」がなくなり喜ばれているお客さまもいらっしゃいます。引き続きお客さまからのフィードバックをいただき、改善していく予定です。
ー導入効果について教えてください。
道下氏:
自動化したことで1ヶ月あたりオペレーター4名分ほどの稼働が削減できています。以前取材していただいたとき(2018年 8月)からまだ1年経っていませんが、今では入電数が2倍以上となり売上は大きく伸びています。そんな中、オペレーターを増員せずに運営できているのは、自動化による効果が大きいと考えています。
ー今後の展開、予定について教えてください。
道下氏:
現在はテキスト変換したデータの後処理をオペレーターが確認のうえ、システムに反映しています。確認作業の自動化を含めて顧客データベースとリアルタイム連携ができればさらに工数が削減できるので、検討していきたいですね。
また、今回の仕組みは注文処理にはまだ取り入れていませんが、定期コースをご利用のお客さまの注文などであれば、応用できる可能性があります。
今後もいろいろなサービスやシステムと連携させることで、さらなるコールセンター業務の効率化・自動化を進めていきたいと思います。
※株式会社北の達人コーポレーション様は 2018年 8月に1回目の事例取材を行いました。
2回目となる今回の事例は 2019年 5月に再取材を行い、センターの「その後」を追ったものです。
前回の記事はこちらをご覧ください。
社名 | 株式会社北の達人コーポレーション |
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事業内容 | 健康食品、化粧品、雑貨の企画・開発・製造販売・インターネット通信販売事業 |
URL | https://www.kitanotatsujin.com/ |
本事例で導入されている主なサービス・オプション
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