BIZTEL コールセンター 導入事例
導入目的
1日あたり2,000件の問い合わせ。
外部委託による応答率の低さが課題に
– お客さまの事業についてお聞かせください。
藤光氏:
WILLER MARKETING株式会社は、WILLERグループに所属しています。
移動や観光のeコマースの開発や運営、交通・観光事業者向けのDX推進やプロモーション支援などグループ内外のデジタルマーケティング全般に取り組んでいます。その中でも中心的な事業は、国内・インバウンド旅行者向けのWeb予約サイト「WILLER TRAVEL」(以下「WILLERサイト」)の運営です。WILLERサイトを通して、全国の高速バスを中心に、ホテルや船、その他の観光関連のサービスを提供しています。
– 出席者の役割についてお聞かせください。
藤光氏:
WILLERサイトの運営管理、販売プロモーション、カスタマーサービスなど、ユーザ向けのマーケティング業務全般を担当しています。
– BIZTELの利用シーンについてお聞かせください。
藤光氏:
カスタマーサービスでBIZTELを導入しています。主に、WILLER サイトに関する問い合わせ対応を行っています。問い合わせ内容は、主に新規の予約、変更、キャンセル、予約後のサポート、出発前の確認、利用後の忘れ物対応などが中心です。
また、グループで提供している相乗りオンデマンド交通サービス「mobi(モビ)」の問い合わせ窓口や、他の交通事業者からのコールセンター業務も受託しており、これらの窓口対応にもBIZTELを利用しています。
– 特に活用しているBIZTELの機能があれば教えてください。
藤光氏:
問い合わせ内容に応じた分岐や自動応答のためにIVRを活用しています。特にキャンセル対応では、自動応答システムを利用して、お客さまご自身でキャンセル手続きができるWebサイトへ誘導しています。また、荒天などで運行情報の問い合わせが急増する際にも、自動応答システムを使って最新情報を掲載しているWebサイトへお客さまを誘導しています。
また、BIZTELとSalesforceを連携させて、お客さまからの問い合わせ内容や予約情報の管理を行っています。着信ポップアップ機能により、お客さまを特定した上での応対が実現できています。
– ありがとうございます。電話以外で用意されているチャネルはありますか?
藤光氏:
電話以外のチャネルはメール、チャット、LINEを用意しています。
– 電話を含めた、それぞれの割合について教えてください。
藤光氏:
割合としては、電話が全体の約50%、チャットが約40%、メールが約10%です。LINEは導入して1年ほどなので、問い合わせ件数は少ないですね。
– インバウンド需要の増加によって、多言語での対応も行っているのでしょうか?
藤光氏:
多言語対応も行っています。全体の約7〜8%が外国人のお客さまです。対応の拠点はベトナムですが、国内の拠点と同様にBIZTELを利用しています。電話は英語に対応していますが、メールは英語に加えて韓国語と中国語にも対応しています。
– 1日あたりの問い合わせ件数についてお聞かせください。
藤光氏:
閑散期は、1日あたり約300から400件を受電します。
荒天などの影響で運休が発生するタイミングでは突発的に問い合わせ数が急増し、1日で800件に達することもあります。
– コールセンターの運営体制を教えてください。
藤光氏:
兵庫県豊岡市と大阪府大阪市に拠点を構えています。豊岡拠点は20名体制で、大阪拠点は今年新たに開設されました。大阪に拠点を開設した理由は2つあって、1つは「mobi」の需要増加にともない、豊岡拠点だけでは対応が難しくなったためです。もう1つは天災によりCS運営が停止してしまうリスクを分散するためです。また、ベトナムの拠点は管理者を含めて3名で対応しています。
– BIZTEL導入前は、どのようなシステムを利用されていたのでしょうか?
藤光氏:
BIZTELの導入前、コールセンター業務は外部委託しており、自社でシステムを利用していませんでした。しかし、外部委託には課題がありました。そのため、コールセンター業務を内製化しようという動きが起こり、新たにシステムの検討を始めました。
– 外部委託の課題についてお聞かせください。
藤光氏:
大きな課題の一つは、我々がお客さまの声を受け止めにくい体制にあったことです。
コールセンターを外部委託していた際は、どうしてもお客さまの声が直接的に伝わりにくくなっていました。外部委託先からの報告にはフィルターがかかり、直接的な表現が避けられることが多かったのです。
その結果、リアルな課題を把握しきれず、改善が進みにくいと感じていました。応対履歴はExcelでカテゴリーごとに件数を記録してもらっていたため、週間・月間で問い合わせ傾向の把握はできていましたが、案件ごとの詳細な内容を捉えることは難しく、本質的な課題を見極めることが困難だったのです。
– その他にも課題があれば教えてください。
藤光氏:
応答率にも課題がありました。外部委託していた当時、応答率は20%から30%程度と非常に低く、その主な理由は問い合わせの数が非常に多かったためです。当時は1日あたり約2,000件の問い合わせがありました。
理想的には、この問い合わせ数に対応できる十分なスタッフを配置することが求められますが、コストの問題から実現できませんでした。そのため、内製化し応答率を上げることでお客様の不満を解消しようと考えました。
内製化により応答率が95%に改善。
自動化よる問い合わせ件数の削減が成功要因
– BIZTELを採用した理由をお聞かせください。
藤光氏:
BIZTELは1席あたりの単価がリーズナブルでありながら、可視化したいと考えていたレポート機能が充実していました。内製化とはいえコストが限られているため、少人数から低コストで導入できるBIZTELが最適だという結論に至りました。当初はスモールスタートでしたが、今ではプランを上げ席数を増やして利用しています。
– ありがとうございます。BIZTELの導入効果について教えてください。
藤光氏:
まず、応答率が大幅に改善され、現在は95%を維持しています。その要因は、問い合わせ数を減らす取り組みを行ったことにあります。当初1日あたり2,000件あった問い合わせは、現在では約300件に減少しました。
内製化により、コールフローを自社で構築できるようになり、IVRによる自動応答を実現しました。また、電話でしか受け付けていなかった一部の予約をWebサイトでも可能にし、チャットボットによる自動対応を導入しました。
さらに、稼働状況モニタリングやレポート機能を活用して問い合わせ状況を可視化し、迅速な対応が可能になりました。オペレーターのステータスも拠点を問わず参照できるようになり、状況に応じた最適な業務分担が可能です。
新たなKPIとしてサービスレベルの目標も設定しています。具体的には、20秒以内に応答する割合を80%にすることを目指しており、この目標も現在達成しています。
また、売り上げは当時より増加し、お客さまの数も増えています。一方で問い合わせは減少しており、非常に健全な状態です。
– 応答率アップと同時に、お客さまの声もしっかりと把握できるようになったのでしょうか?
藤光氏:
はい。応答率を改善した後にSalesforceを導入し、BIZTELと連携させることで、お客さまごとの問い合わせ内容が明確になりました。これにより、お客さまの声をしっかりと把握でき、問い合わせ内容を集計するスピードも向上しました。
具体的な課題を応対履歴として残すことで、管理者がすぐに状況を把握できるようになり、関係部署に改善を依頼するスピードも上がりました。外部委託していたときにはなかったスピード感で、問題が解決しています。
– BIZTELについて、その他、評価できることがあれば教えてください。
藤光氏:
BIZTELのUIは非常に使いやすいです。初めて使うメンバーやコールセンターシステムに不慣れなメンバーでも、直感的に操作ができる点が特に評価されています。レポート機能やソフトフォンも、オペレーターにとって使いやすいと好評です。
また、オペレーターの自己成長を促すために、個人ごとの1日あたりや1時間あたりの応対件数を管理していますが、BIZTEL導入当初に比べて、応対時間や作業時間が確実に短縮されています。そのため、オペレーターの成長にもつながっていると考えています。
– 在宅勤務・BCP対策での利用があればお聞かせください。
藤光氏:
在宅勤務は一部で導入しています。コロナ禍や災害時のように出勤が難しい場合や家庭の都合により急に出社が難しいような場合でも、どこでも対応できる体制は強みとなっています。
特に台風などの自然災害時には問い合わせが増える一方で、社員の安全確保も重要です。そのため、社員がPCを持ち帰り、自宅でスポット的に電話対応を行うことができるのは非常に助かります。
また、在宅勤務とは異なりますが、当社のように海外も含めた複数拠点を持つ企業にとって、場所を問わず1つのシステムで電話対応ができる点は大きなメリットです。
– ありがとうございます。最後に、これからの展望をお聞かせください。
藤光氏:
困っているお客さまの課題を、できるだけ早く高品質なサービスレベルで解決していきたいと考えています。そのためには、24時間無人対応を目指しています。
まず、自動対応の品質を向上させる必要があります。チャットボットではシナリオを1つずつ作成してパーソナライゼーションを進めていますが、開発に時間がかかります。スピード向上のために、生成AIを活用して精度を上げることに挑戦していきたいと考えています。
さらに、お客さまの課題をよりスムーズに可視化することも目指しています。現在はオペレーターが応対履歴を手動で記録していますが、音声データのテキスト化とサマリーの自動化も進めていきたいです。
社名 | WILLER MARKETING株式会社 |
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事業内容 | 移動/観光eコマースの開発&運営、移動ポータルサイト「WILLER TRAVEL」 の運営 |
URL | https://willer-marketing.co.jp/ |
本事例で導入されている主なサービス・オプション
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