BIZTEL APIアイデアベース Vol.2 ChatGPTで通話内容を要約して、オペレーター業務を効率化させたい
「BIZTEL APIアイデアベース」シリーズでは、BIZTELの技術担当者が
世の中の仕組みやツールとBIZTELをAPIを活用して連携させることで
「こんなことができたら面白そう」
「こういうことが実現できるともっと便利になるかも?」
といったアイデアを考え、どのように実現するか検討していくシリーズです。
今回はChatGPTを活用して通話を要約し、その内容をSalesforceに連携する仕組みを考えてみました。
※ 具体的な設定方法は、こちらの【挑戦編】の記事で公開中です!
→ GPT-3.5 Turbo版
→ GPT-4版
目次
チャレンジャー
やってみたいこと
多くのコールセンターでは、オペレーターはお客さまとの通話終了後、応対内容の記録を手動で登録しています。
今回は、いま話題となっているOpenAIのサービス「ChatGPT」を使って、お客さまとの会話を要約し、その結果をSalesforceに自動登録させてオペレータの後作業を効率化してみたいと思います。
使用するツール・利用ライセンス
BIZTELの利用ライセンス
・コールセンタープランのご契約
※今回ご紹介する連携を行うためには、BIZTELのバージョンが3.7.20以上である必要があります。
BIZTELで必要なオプション
・API連携コールアクション
・音声認識連携
BIZTEL以外に必要なもの
・Salesforce
・AmiVoice API
・OpenAI API
※ OpenAI APIの使用には、従量制の料金が適用されます。料金に関する詳細は、OpenAIのWebサイトをご覧ください。
※ セキュリティ面から、会話内容をクローズドな環境で運用されたい場合は、Microsoft社が提供するAzure OpenAI APIも利用可能です。
※ 詳細な条件についてはお問い合わせください。
動作の全体図
設定の流れ
OpenAI事前準備
OpenAI APIを利用してお客さまとの会話を要約するため、APIキーの発行など事前準備を行います。
Salesforce事前準備
お客さまとの通話履歴をSalesforceのToDoオブジェクトに連携するため、OAuth設定やToDoオブジェクトの設定などを行います。
BIZTEL設定
お客さまとの通話内容をテキスト化するため、音声認識連携の設定を行います。
またOpenAI APIを使って通話内容テキストを要約するために、コールアクションの設定を行います。
※ 詳細な設定方法は、こちらの記事をご覧ください。
連携結果
Salesforceに通話内容を連携した結果、このようになりました
(画像をクリックすると、拡大されます)。
文字が小さく見づらいので、通話内容の原文を以下に掲載します。
<通話内容の全テキスト>
BIZTELユーザ : お電話ありがとうございます。カスタマーサポートセンターです。名前と問い合わせ内容を教えていただけますでしょうか?
お客様 : はい、こんにちは。私の名前は鈴木です。
お客様 : 今日は、インターネットの速度が非常に遅くなってしまって困っているのですが、こちらの窓口で問い合わせ可能でしょうか?
BIZTELユーザ : はい。鈴木様ご連絡いただきましてありがとうございます。インターネット速度が遅いというですね、大変ご不便おかけしまして申し訳ございません。
BIZTELユーザ : 上京区にさせていただく目に、まずはお客様のご住所と、アカウント番号をお聞かせいただけますでしょうか?
お客様 : はい。
お客様 : 住所は東京都新宿区。
お客様 : 1-1-1
お客様 : アカウント番号は、
お客様 : 12345678です。
BIZTELユーザ : ありがとうございます鈴木様、アカウント情報を確認させていただきますので、このまま少々お待ちくださいませ。
お客様 : はい。
BIZTELユーザ : 鈴木様大変お待たせいたしました。
BIZTELユーザ : アカウント情報の確認が取れました。
BIZTELユーザ : まずはですねお客様のインターネット環境について、靴か質問させていただきます。
BIZTELユーザ : 現在お使いのデバイスは何台接続されておりますでしょうか?
お客様 : 今のところスマートフォンが2台と、パソコンが2台です。
BIZTELユーザ : 承知いたしました。それらのデバイス読んだですね、どういうインターネットをしている場合多いですか。
お客様 : はい。
お客様 : そうですね。大体夜になると家族がみんなで使うので、同時に使うことが多いです。
BIZTELユーザ : ありがとうございます。夜になると、数が多くなるということですね承知いたしました。
お客様 : 夜とかはスマホが4台と、パソコン4台とかですかね。
BIZTELユーザ : お客様のご自宅はWi-Fiルーターを使用してますか。それとも有線接続ですか。
BIZTELユーザ : ありがとうございます。
BIZTELユーザ : いらネット速度に関連するトラブルシューティングをいくつか試させていただきます。
お客様 : Wi-Fiルーターを使っています。
BIZTELユーザ : まずはお客様のご自宅のインターネット環境に問題がないか確認させていただきます。
BIZTELユーザ : ルーターの電源を一度切っていただきまして、
BIZTELユーザ : 30秒ぐらい待ってから、再度電源をつけていただけますでしょうか?
BIZTELユーザ : はい。
お客様 : はい、わかりました。
お客様 : ちょっと待ってくださいね。
BIZTELユーザ : ありがとうございます。
BIZTELユーザ : それでは再度、インターネットの速度ですねパソコンでもスマホでもいいんですけど、確認していただけますでしょうか?
お客様 : 再起動が完了しました。
お客様 : はい。
お客様 : わかりました。やってみます。
BIZTELユーザ : 速度が回復したとのことで安心いたしました。
お客様 : 今試してみたところ速度が戻ったようです。ありがとうございます。
BIZTELユーザ : それでは引き続きインターネットが遅くならないよう、いくつかの対策を今回ちょっとご紹介させていただこうと思います。
BIZTELユーザ : 二つほどありまして、一つが、あのルーターが配置しているっていうところを見直してみてくださいっていうところですかね。
BIZTELユーザ : 壁や家具に囲まれた場所に置く電波が届きにくくなりますので、できるだけ高い位置に設置して、
BIZTELユーザ : 障害物っていうところを避けるようにしていただければと思います。
BIZTELユーザ : あとはですね、デバイスの数が接続されているデバイスの数が増えると、遅くなる可能性があります。
BIZTELユーザ : 必要なデバイスだけ接続して、不要なデバイスのWi-Fiをオフすることで、ことが改善されることがありますので、
お客様 : はい。
BIZTELユーザ : ぜひお試しいただければと思います。
BIZTELユーザ : ありがとうございます日お試しください。
BIZTELユーザ : 本日、この他にですねご質問はございますでしょうか?
お客様 : アドバイスありがとうございます。
お客様 : どちらも該当しそうなので、ちょっとまだ駄目見ますね。
BIZTELユーザ : かしこまりました。本日は田中が承りました。今後も引き続きよろしくお願いいたします。
お客様 : 大丈夫です。ありがとうございます。
BIZTELユーザ : はい失礼いたします。
お客様 : はい、ありがとうございます。失礼いたします。
<要約結果>
■要約:
お客様からの問い合わせ内容は、インターネットの速度が遅いこと。
BIZTELユーザは、お客様の住所とアカウント番号を確認。
デバイスの数や使用時間などの情報を聞き取り、ルーターの再起動を提案。
再起動後、速度が回復したとの報告があり、ルーターの配置や接続デバイスの数についてアドバイスを提供。
お客様はアドバイスを受け取り、引き続き試してみるとのこと。
要約結果の精度が高く、会話の全容を簡潔に把握することが可能になりました。
結果
今回は、OpenAI APIを利用してお客さまとの通話内容を要約し、Salesforceに結果を記録してみました。
オペレータのスキルによる通話記録の精度や粒度についての課題は、ChatGPTが自動で処理することで解決されます。
また、オペレーターやSVの業務も大幅に効率化が可能です。
例えば、約7分の通話に対しての後処理作業で比べてみると、これまでは通話の書き起こし(必要な場合のみ)、内容の要約と記録、SVの録音確認(クレームがあった場合)など、最大で約30〜40分要していましたが、ChatGPTと連携することで、約1分のSVの要約確認のみと、後作業の時間が大幅に短縮され、業務効率化に繋がります。
ぜひ、ご興味ある方はBIZTELまでお問い合わせください。