苦情を生まないオペレーター育成方法(BIZTEL大学 第1回 講義レポート)
BIZTEL大学は、コンタクトセンター従事者の方へ「学びの機会」と「悩みの解決」を提供するために開校したオンラインセミナーです。累計1,500名以上の入学者へ「センター運営の持続的な成長」に役立つ情報をお伝えしています。
さて、BIZTEL大学の記念すべき第1回セミナーでは、コンタクトセンター全体の生産管理、トラブル対応、オペレーター育成などのさまざまな業務を抱え、日々負担が増えている管理者へ向けたテーマを取り上げました。
本記事は、クレーム対応による管理者の負担を減らすための「応対苦情防止の事前準備」や「苦情多発者の改善方法」などについて、講義の一部をご紹介します。
目次
講師
教育不足によってどんなことが起きる?
池田 管理者であるセンター長や、SV・QAの立場である皆さんの負担となっているのは、「教育不足」による現場でのトラブルです。教育が不足していると、苦情・エスカレーションが増加し、SV・QAの現場負担も大きくなっていきます。
苦情の種類は主に以下の3つです。
2.企業と顧客の認識ギャップに起因するもの
3.顧客に起因するもの(カスハラ系)
今回は「企業側に苦情の要因がある場合」にスポットを当て、「オペレーターの応対力不足」に起因する苦情、特に「応対マナーでの苦情」について考えていきましょう。ゴールは「応対マナーでの苦情ゼロを目指す」ことです。
応対苦情を作りやすい原因とは
池田 応対苦情を作りやすい原因として、オペレーターの解決力・好感度が低い状態にあることや、お客さまへの配慮不足などが挙げられます。
新人オペレーターで電話応対の基本ができていない場合、解決力・好感度ともに低く、応対苦情を作りやすい傾向にあります。業務知識を増やし、電話応対のトレーニングをすることで改善する可能性はあるでしょう。
一方、オペレーター歴の長いベテランが応対苦情を作るケースもあります。知識や課題解決力を備えていてもお客さまへの配慮が足りず、好感度が低いことで苦情につながる場合もあります。この「応対好感度」は年数を重ねるほど上がりにくくなるのが問題です。
このことからもオペレーターの初期研修が非常に重要であることがいえます。
少しの気づきでなくなる!?苦情を生まない電話応対の教育方法のコツ
池田 指導を行うSV自身の「思い込み(認識・思考習慣など)」が変わることで、行動(指導内容)や結果が変わります。
私自身も視聴者の皆さんも、良い指導や結果に繋がらない思い込み・勘違いをしてしまうことがあると思います。
そこで、こうした良くない思い込みに気がつけるよう、注意すべき「指導に関する課題」を5つ挙げてみました。
これらの課題やヒントを押さえた上で、以下のコツを参考に指導を進めてみましょう。
音声の聴き比べワークを行う
他のオペレーターの音声を聴いたうえで、指導するオペレーター本人の音声を聴いてもらい、意見交換を行いましょう。まずは良いところを見つけ、それから改善点について挙げます。意見交換の際は、オペレーター同士でほめ合うことを意識してみてください。
指導者よりも、実は「周りの圧力」の方が説得力があります。「周りの仲間に悪く思われたくない」と感じているオペレーターは多いものです。仲間に評価してもらう機会を設けると応対が良くなるケースが、過去の事例でもありました。
コーチングを行う
コーチングと似た言葉であるティーチングは、オペレーターに「教える」ことです。それぞれの意味の違いを理解しましょう。
定期的な音声チェックと指導を行う
継続して同じ応対をするのは難しいものです。定期的にチェックをしてアドバイスし、ほめることで、オペレーターのモチベーションアップにつながります。
参加者からの質問(一部ご紹介)
ただ、相手が受け取れるかは別として、全部を伝えなければいけないということもありますよね。上の方から、例えば「営業からもクレームが入っているから、全部伝えて」と言われたりであるとか。その場合は、ポイントをメモして伝えるなど、なんらかの形で全部を告げるケースもあります。
また、BIZTEL shouinには、音声データへ簡単にコメントが入れられる機能があるので、改善点を伝えたい時にはぜひ活用してみてください。
オペレーターの教育課題の解決に役立つ「BIZTEL shouin」とは
BIZTEL shouinとは、コンタクトセンター特化型の動画研修を中心としたクラウド型の教育管理サービスです。
動画研修
動画はパソコン・スマートフォンのいずれからも観られるため、場所や時間を選ばずに受講できます。
クイズ・検定
またオリジナルの検定を作成することも可能です。自社の運用にあわせたステップアップの道筋もつけられるでしょう。
チェックリスト
チェック内容に対してお互いにコメントのやりとりが可能なため、コーチングに近いやりとりを行えます。
教育の管理・評価
また、通話録音のモニタリングとフィードバックが効率化できる機能「音声レビュー」を搭載。音声とともにアドバイスの内容を確認できるので、振り返りが効率化でき、評価にかかる工数削減と成長記録の可視化によるモチベーションアップが実現します。
BIZTEL大学への入学をお待ちしております!
セミナーで改善法を学び、最新ソリューションの情報を収集して、BIZTEL shouinで復習し、学んだ内容を現場で活かす。そして、また次回のセミナーに参加する。BIZTEL大学では、こうした持続的な成長サイクルをコンタクトセンターの皆さまにご用意しています。
将来的にはオフラインでの開催や、参加者同士のネットワーキングの場になるような未来を目指していく予定です。「BIZTEL大学」へ興味をお持ちの方、ぜひご参加をお待ちしております!