2020.01.31

コールセンターシステム移行時の勘所・注意点とは

ビジネスの成長に顧客接点の強化が欠かせない時代になりました。
そのため、顧客接点を担う場であるコールセンターの強化が、企業の成長を左右するといっても過言ではないでしょう。

だからこそ、コールセンターシステムを新しいものに移行(リプレイス)するにあたっては、確実に成果に繋げることを心がけたいところです。
ここでは、コールセンターシステム移行時の勘所、注意点などを具体的に解説しています。

コールセンターシステム移行は「目的」「課題」「機能」の設定から

コールセンターシステム移行時には、「何を実現したいのか(目的)」「目的までの道のりを妨げていること(課題)」をはっきりさせる必要があります。
この2つが明確になっていないと、「何が欲しいのか(機能)」が決まらないからです。

下記は、コールセンターシステム移行時の目的・課題・機能の組み合わせを整理したものです。

目的:業務効率化

課題:オペレーター間の業務量平準化、1件あたりの対応時間短縮、稼働状況の把握など

必要な機能:レポート・分析機能、ACD機能、稼働状況モニタリング機能、クリックトゥコール機能など

目的:コストダウン

課題:システム導入・運用コストの抑制、人件費削減など

必要な機能:クラウドでの利用が可能であること

目的:顧客満足度向上

課題:VOCの収集・分析、対応品質の平準化、ノウハウ・スキル共有、待ち時間短縮など

必要な機能:通話録音機能、音声認識AIによるテキスト化機能、CRM連携機能、IVR機能、ウィスパリング機能、通話モニタリング機能など

目的:アウトバウンド強化

課題:解約率の低減、インサイドセールスなど電話営業の強化など

必要な機能:CRM・SFA・MAとの連携機能、クリックトゥコール機能など

目的:複数拠点・在宅勤務者の一元管理

課題:地方拠点・在宅勤務者など、複数拠点の稼働状況をリアルタイムに把握。稼働状況のレポート化。稼働状況に応じた拠点ごとの受電の振り分け。通話内容のチェック。

必要な機能:クラウド型コールセンターシステムであることを前提とし、レポート・分析機能、ACD機能、稼働状況モニタリング機能、通話録音機能、通話モニタリング機能など

目的:BCPおよびDR対策

課題:バックアップやホットスタンバイ(主系・副系)の確保・切り替えにかかるコスト、自宅待機時の業務継続の難しさなど

必要な機能:クラウドでの利用が可能であること(低コストで複数拠点の確率・運用が可能)

 

これらはあくまでも一例です。

実際の移行では、「副次的な効果」を見込めることもあります。
例えば、業務効率化を目的として移行を進めていく中で、オペレーター間の業務量が平準化され、顧客・消費者の待ち時間が短くなり顧客満足度向上につながった、という例もあります。

そのため、当初の目的・課題をクリアしつつ、副次的な効果にも対応できるようなコールセンターシステムの選定を行いたいところです。

コールセンターシステム選定時のポイント

目的・課題・必要な機能が決まったら、次はコールセンターシステムの選定に入ります。
コールセンターシステムの選定では、以下のポイントに着目しながら、システム(提供ベンダー)を選定すべきでしょう。

○安定感があり、使い勝手(UI)が良い

どんなに優れた機能を内包していても、不安定で使いにくいシステムは現場の同意を得られないことがあります。
複雑な機能が足かせになり、業務負荷を高めてしまう可能性があるからです。

○拡張性(AIや他システムとの連携)が優れている

コールセンターシステムは、音声認識AIやCRM、SFA、MAといった周辺システムとの連携によって、さまざまな効果を生み出します。
継続的にコールセンターシステムの強化に取り組むならば、拡張性が担保されたシステムを選定すべきでしょう。

○移行時のコスト、納期が目的・課題と釣り合っているか

設定した目的・課題に比べて移行コストが大きくなると、運用自体は成功していても、コストを回収するまでに時間がかかります。
また、システムを移行する目的や課題によっては、納品までにあまり期間をかけられないケースもあるでしょう。
移行コスト・期間をできるだけコンパクトにまとめるためには、クラウド型コールセンターシステムが適しているかもしれません。
実際に、オンプレミスの数分の一の予算・期間で移行できた事例もあります。

○導入実績が豊富で、過去の実績を具体的に確認できるか

コールセンターシステムそのものの機能と共に、取り扱いベンダーの過去実績も考慮したいところです。
業界別、ケース別の具体的な実績を公開しているベンダーならば、システム面だけではなく、業務プロセスに対する理解も深いはずです。
システム移行をゴールにせず、クライアント企業の「成功」に寄り添ったサポートが期待できるでしょう。

○スケーラビリティが確保できているか

顧客接点を担う場であるコールセンターは、ビジネスの成長に伴って業務量が増える傾向にあります。
そのため、オペレーターの増員に伴う座席数の増加や、インバウンド・アウトバウンド業務の増加に耐えうるシステムを選定したいところです。

○デモ版・テスト版で動作確認ができるか

コールセンターシステムの選定では、デモ版やテスト環境で動作を確認し、使い勝手や安定性を確認したうえで移行を決定すべきです。
また、デモやテストの実施に協力的なベンダーであるかも重要です。

コールセンターシステム移行時の注意点

最後に、コールセンターシステム移行時の注意点を紹介します。
これまで紹介した内容と併せ、移行時の勘所として活用してみてください。

  1. 「目的、課題、必要な機能」という軸からブレないようにする。
  2. カタログやWeb上の製品紹介といった「カタログスペック」だけで判断せず、デモ・テスト環境で動作を確認する。
  3. 実際にシステムを使うメンバーの評価(UIのわかりやすさ、使い勝手など)、意見を吸い上げた上でシステムを選定する。
  4. 情報システム部やIT部門に丸投げせず、早い段階から移行プロジェクトに参加する。
  5. (場合によって)ビックバン的な導入よりも、部分的な導入から開始し、順次拡大する。
  6. システムの切り替え時に業務の遅滞が起こらないよう、導入と並行してユーザートレーニングを実施する。

まとめ

コールセンターシステムの移行は、目的・課題をクリアしつつ、業務に対する影響を最小限に抑えることが重要です。
そのため、豊富な導入実績を持つベンダーの協力が不可欠と言えるかもしれません。
コールセンターの移行を検討中であれば、ぜひコールセンターシステムを専門的に扱うベンダーへの問い合わせを検討してみてください。