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2020.03.17

CTIについて学ぶ!仕組み・PBXとの違い・必要な機器は?

顧客接点の強化が企業の重要課題として認識されるにつれ、コールセンターが担う役割も拡大してきています。

もし、現在のコールセンター運用に限界を感じているのなら、CTIの導入が解決策になるかもしれません。

CTIの導入においては、その仕組みや機能PBXとの違いに加え、必要な機器・ソフトウェアなどを理解し、適切なサービスが選定できるようにしておきたいところです。

ここでは、CTIの理解を深めるためのさまざまな情報をご紹介していきます。

1.CTIの仕組み

まず、CTIの仕組みについて解説します。

CTIとは、「Computer Telephony Integration」の頭文字をとった略語で、「コンピューターと電話を統合した仕組み、またはその技術」を指します。

オフィスやコールセンターでは、PBXと電話端末を接続して通話を実現しています。このとき、PBXと電話端末だけでなく、PCやさまざまな外部システムと連携し、付加機能を提供する仕組みがCTIです。

CTIは、電話・PC・FAX・CRMなどを連携させ、コールセンターの電話を「複数の機能をもったコミュニケーションデバイス」に変化させますPCとヘッドセットのみで架電・受電が行えるソフトフォンが利用できるほか、CRMと連携することで着信と同時に顧客情報を表示することができます。

現在は、インターネットとP Cがあれば利用できるクラウドPBX・クラウドCTIが登場し、シェアを広げています。公衆電話回線を用意しなくても電話対応業務ができるようになったため、手軽にコールセンター運営が行えるようになりました。

2.CTIの主な機能

CTIの代表的な機能は、次のとおりです。

●顧客情報のポップアップ表示

電話番号をもとに顧客情報を検索し、コンピューターの画面上に表示する機能です。電話を取る前に顧客の名前や住所が把握できるため、スムーズに応対を始めることができます

●顧客情報管理システム(CRM・SFA・MAなど)との連携

顧客情報を管理するシステムと連携することで、過去のやり取りや顧客の状況などを把握しながら応対することが可能です。応対の際に無駄なやりとりが発生せず、オペレーターの作業効率化や応対品質向上が望めます。

●クリックトゥコール

PCに表示された電話番号をクリックするだけで発信ができる仕組みです。電話番号をダイヤルする手間が省けるとともに、かけ間違いを防止することができます。

●通話録音連携

通話音声を録音・再生できる機能です。顧客とのやりとりが音声で記録できるので、「言った・言わない」のトラブル防止顧客対応品質の向上など、さまざまな業務改善に役立ちます。

CRMシステムと連携することで、個々の通話音声と応対記録のデータを紐付けて管理することも可能です。

3.CTIとPBXの違い

よくCTIと混同される仕組みに「PBX」があります。既に述べたようにPBXは「構内交換機」であり、CTIとは別の仕組みです。

PBXとは

構内交換機(Private Branch eXchange)」の略称で、内線電話の接続をコントロールします。「内線同士」「外線から内線」「内線から外線」といった具合に、複数の経路を制御できることが特長です。

本来、構内交換機は、より少ない公衆電話回線で電話網を構築するための仕組みであり、回線利用料の削減が主な役割だったと言われています。その後、デジタル化によってインターネット回線を利用する「IP-PBX」や、構内に機器を設置する必要がない「クラウドPBX」が登場しました。

CTIとの違い

繰り返しになりますが、CTIは「コンピューターと電話を統合するための技術(仕組み)」の名称です。PBXを含む電話に関する仕組みと、他のシステムやP Cとを連携させる仕組みを指します。

4.CTIの導入に必要なソフトウェア・機器は?

CTIの導入方法として、オンプレミス型クラウド型の2通りが存在します。一般的に必要なソフトウェア・機器等は、それぞれ次の通りです。

オンプレミスで導入する場合

  • CTIシステム
  • PBXサーバ
  • 公衆電話回線
  • ビジネスフォン(物理的な電話機)

クラウドの場合

  • PC及びヘッドセット
  • インターネット回線
    ※これらの機器に加え、クラウドCTI・PBXサービスの利用申込みが必要

クラウド型では物理的な設備が不要です。インターネット回線と、ソフトフォンなどを動作させるためのPC・ヘッドセットがあれば導入できます

こうした手軽さ・柔軟さ・コストの低さが、現在クラウドCTIが急速に普及している要因となっています。

5.クラウド型CTIの導入事例

実際に、オンプレミス型CTIからクラウド型CTIにリプレイスした企業の事例を見てみましょう。

今回紹介するのは、1893年創業の大手漢方製剤メーカー「株式会社ツムラ」さまの事例です。同社では、年間約4万件の問い合わせを、10名強のオペレーターで処理していました。

●課題

当初は既存のオンプレミス型ビジネスフォンによるコールセンターを運営していたものの、コール数の増加や複数拠点化に対応しきれなくなったそうです。そこで、顧客数・コール数の増加に対応しつつ、オペレーター・拠点間のスムーズな情報共有を支える仕組みとして、クラウド型CTIへのリプレイスを決定しました。

●リプレイス後の効果

同社では以下のような効果を得ることができました。

  • コールセンターの稼働状況に応じた入電コントロールが可能になり、話中率は5%以下、放棄呼は1件/日まで減少
  • CRMとの連携により顧客情報のリアルタイムな共有・対応品質向上が達成された。
  • 以前使用していたオンプレミス型PBXに欲しい機能を追加する場合は1,000万円単位の予算が必要だったが、クラウド型CTIであれば50万円以下で導入できたため、大幅なコスト削減につながった。
  • 複数拠点間における情報共有がスムーズになった。
  • オペレーターの業務量均一化やシフト配置の最適化が進んだ。

同社はさらに、在宅勤務制度への適用やBCP対策としての活用を視野に入れているとのことであり、まさにクラウド型CTIの強みを最大限に引き出している好例といえます。

6.まとめ

本稿では、CTIの仕組みや機能のほか、PBXとの違いなどについて解説してきました。

CTIは従来の電話システムにさまざまな付加価値を加えられます。また、クラウド型CTIであれば、コストパフォーマンス・スケーラビリティ・設定変更の手間の少なさといった強みもあります。

時間と予算の制約がある中でコールセンター強化を目指すなら、ぜひクラウド型CTIシステムの活用を検討してみてください。