全国の会社員を対象とした『2024年度 ワークスタイルと電話対応業務に関する意識調査』
「週2日以上の在宅勤務」が64.7%で12.5ポイント減少し“出社回帰”傾向に
〜〜 コロナ禍をきっかけに見直しを図った電話環境をどうすべき?ワークスタイルに左右されない電話対応の在り方とは 〜〜
7年連続 国内シェア第1位(※)のクラウド型 CTI /コールセンターシステム「 BIZTEL(ビズテル) 」などを提供する株式会社リンク(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡田 元治、以下 リンク)は、在宅勤務を経験したことのある全国の会社員(正社員)を対象に『2024年度 ワークスタイルと電話対応業務に関する意識調査』を実施しました。
※ デロイト トーマツ ミック経済研究所『マーテック市場の現状と展望 2023 年度版 クラウド型CRM市場編 (第7版)』による。
目次
■ 調査の背景
企業向けインターネット電話サービスを幅広く展開するリンクは2022年に新型コロナウイルス感染拡大を受けて注目された在宅勤務の実態を明らかにするべく、在宅勤務と電話対応に関する意識調査を実施しました。今回は、前回の調査から2年を経た働き方の変化を把握するため、「在宅勤務状況」および「在宅・出社勤務における電話対応業務」を中心に、全国の会社員(正社員)400名を対象とした『2024年度 ワークスタイルと電話対応業務に関する意識調査』を実施しました。
以下が調査結果です。本調査結果を是非ご活用ください。
■ 調査概要
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社リンク
調査期間 :2024年4月23日(火)- 2024年4月24日(水)
調査対象 :会社員(正社員)
調査対象地域 :全国
回答数 :400
※ グラフ内の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しており、単一式回答の合計が100.0%にならない場合があります。
※本リリース内容の転載にあたりましては、出典として「(株)リンク調べ」という表記をお願いいたします。
❶:ワークスタイルに関する意識調査について
・「週2日以上の在宅勤務」の割合が64.7%で、12.5ポイント減少し、“出社回帰”の傾向に。
・在宅勤務は「仕事のパフォーマンス向上」に寄与する一方、「働く様子が見えないことによる課題」が浮き彫りに。
❷:コミュニケーションツールに関する意識調査について
・社内外との連絡における携帯電話(スマートフォン含む)の使用率は7〜8割と高い結果に。
・一方、業務での私用携帯の利用においては「通話料金の個人負担」や「仕事とプライベートの線引きが難しい」といった課題も。
・電話だけでなくメールやチャットで連絡することが多くなり、その割合は50%。
❸:通話の音声品質・固定電話に関する意識調査について
・「相手の音声が聞き取りにくい・途切れる・遅れて聞こえる」など、34.8%が通話中の音声品質に関してストレスを感じたことがあると回答。
・直近1年間で、固定電話(会社や部門・グループの代表電話)の対応のために出社したことがある割合は約2割という結果に。
・約6割(59.8%)が「自宅に固定電話を設置している」一方、自宅に固定電話を設定していない人の95.0%が今後も設置する予定はないと回答。
■ 調査結果の詳細
・「週2日以上の在宅勤務」の割合が64.7%、前回より12.5ポイント減少し、出社回帰の傾向に。
・在宅勤務は「仕事のパフォーマンス向上」に寄与する一方、「働く様子が見えないことによる課題」が浮き彫りに。
前回の調査と比較して「週3日以上の在宅勤務」が大幅に減少し、「これ以下の頻度(出社)」が上昇していることから、在宅勤務の比率が減少し、出社を含む勤務形態への移行が進んでいることが明らかになりました。
一方、在宅勤務に「満足していない理由」は、「勤務時間とプライベートの線引きが難しいから」が33.3%でトップとなり、同率2番目は22.2%で「社内間のコミュニケーション量が減るから」「仕事の成果が評価されづらいから」という結果になりました。
前回の調査と比較すると、コミュニケーションに関する課題はまだ顕在ですが、「取引先など社外とのコミュニケーションを取るのが難しいから」がランク外になるなど、解決に向かっている一方、「仕事の成果が評価されづらい」といった働く様子が見えないことによる課題が浮き彫りになりました。
結果として約8割(82.4%)の方が「週2日以上の在宅勤務」を理想と考えおり、2024年も引き続き在宅勤務を要望する会社員が多いことがわかりました。
しかし、「週2日以上の在宅勤務」を理想と考える割合は、前回の調査から7.2ポイント減少しています。出社回帰の傾向が大きな理由と推察されますが、Q2の結果から在宅勤務は「評価がされづらい」という仕事の成果に関わる課題があることも影響しているのではないかと考えられます。
・社内外との連絡における「携帯電話(スマートフォン含む)」の使用率は7~8割と高い結果に。
・一方、業務での私用携帯の利用においては「通話料金の個人負担」や「仕事とプライベートの線引きが難しい」といった課題も。
・半数(50.0%)が電話だけでなくメールやチャットで連絡することが多くなったと回答。
出社勤務時の場合、上位の回答は在宅勤務時とほぼ変わりませんが、固定電話の使用率が29.6%と高いことがわかりました。この結果から、急用の際は会社の代表電話番号で発着信を行いたいというニーズがあることが推察されます。
急用時は携帯電話もしくは固定電話による、音声コミュニケーションが重要視されていることがうかがえます。スピーディーな顧客コミュニケーションの実現には、電話インフラの最適化が重要だと考えられます。
※勤務中に利用する携帯電話端末を「私用携帯」または「社用・私用どちらも半々くらいである」と回答した方を対象
・「相手の音声が聞き取りにくい・途切れる・遅れて聞こえる」など、34.8%が通話中の音声品質に関してストレスを感じたことがあると回答。
・直近1年間で、固定電話(会社や部門・グループの代表電話)の対応のために出社したことがある割合は約2割(15.8%)という結果に。
・約6割(59.8%)が「自宅に固定電話を設置している」一方、自宅に固定電話を設定していない人の95.0%が今後も設置する予定はないと回答。
Q8.通話の音声品質に関して
サービスや商品の注文窓口・問い合わせ窓口に電話をかけた際に、通話の音声品質が原因でストレスを感じたことがあるか聞いたところ、34.8%が「ある」と回答しました。また、ストレスの原因としては、72.7%の方が「相手の音声が聞き取りにくい・途切れる・遅れて聞こえる」と感じていることから、電話業務における通話の音声品質の課題が明らかになりました。
Q9.コロナ禍を経て現在、在宅勤務時のお勤め先の固定電話(会社や部門・グループの代表電話)対応はどのように実施していますか。(MA/n=400)
在宅勤務時の固定電話対応について聞いたところ、25.3%が「在宅勤務中の社員の携帯電話・スマートフォンに転送して対応するようになった」と回答し、次いで22.8%が「社員が交代制で出社し対応するようになった」と回答しました。2022年度の調査結果と比較すると、どちらの割合も減少しており、出社回帰の影響で転送や交代制での対応が不要になってきていることが理由だと考えられます。
一方、「パソコンで直接代表電話が受けられるサービスを利用して対応するようになった」が8.8%と増加していることから、企業側のシステム導入も転送や交代制の対応の減少に影響していると推察されます。
Q10.直近1年間で、お勤め先の固定電話(会社や部門・グループの代表電話)対応のために出社したことはありますか(他の用事が同時にあった場合でも、電話対応が目的に含まれる場合は「ある」ものとしてお答えください)。(SA/n=400)
固定電話(会社や部門・グループの代表電話)対応のために出社した割合に関して、71.5%は「ない」と回答しました。2022年度の調査結果と比較して、出社した割合はわずかに減少しているものの、ほとんど変化がみられませんでした。要因としては、Q9の通り出社回帰による交代制での固定電話対応の減少やシステム導入の影響が考えられます。
また、今回の結果でも15.8%の方が「1回以上出社した」と回答していることから、固定電話対応のために出社をするというスタイルは、コロナ禍後も根強いことがわかりました。
Q11.自宅の固定電話の設置状況に関して
昨今さまざまな業務のデジタル化が進むなか、現在も多くの企業で利用されている固定電話ですが、自宅での利用状況も聞いてみたところ、約6割(59.8%)が「自宅に固定電話を設置している」と回答しました。そのなかで、今後も保有、継続していく予定か聞いたところ、68.6%は「維持、継続する予定」、約2割(17.2%)は「解約を検討中」という結果になりました。一方、自宅に固定電話を設定していない人のうち、95.0%は「今後も設置する予定はない」と回答しました。
株式会社リンク 取締役 BIZTEL事業部長 坂元 剛
また、出社回帰の傾向ではあるものの、柔軟なワークスタイルを望む声も多く、働く場所にとらわれない顧客・社内とのコミュニケーションの最適化を実現するためには、電話インフラのクラウド化やモバイルツールの見直しが必要なのではないでしょうか。