CTI導入で通話録音を有効活用!課題別に事例を紹介
コールセンターには、2つの大きな課題があります。それは、「顧客満足度向上」と「業務効率化」です。
この2つを同時に達成するためには、CTIと通話録音機能の有効活用が欠かせないでしょう。
特に通話録音は、「言った・言わない」のように不毛なやりとりを減らし、迅速かつ的確なクレームの解決に貢献します。また、新人教育・VOC活動など、さまざまな施策に活用できることも見逃せません。
ここでは、実際の導入事例からCTIと通話録音の効能を紹介していきます。
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目次
コールセンターに通話録音機能が必要な理由
通話録音機能は、「顧客とのやり取りを漏れなく正確に保存する」という重要な役割を担っています。また、録音内容からオペレーター全体に浸透させるべきノウハウを抽出したり、VOC活動やマーケティング施策に役立てたりと、その用途は多岐にわたります。
実際に企業が保有するコールセンターの95%以上が通話録音機能を活用しているとのデータもあり、通話録音機能はコールセンターに必須の機能といえるでしょう。以下は、一般的な通話録音機能の効果を整理したものです。
問い合わせ内容や応対内容の記録を補完
コールセンターの主な業務は「顧客との会話」です。また、応対内容の記録のために、PCに問い合わせの要点をまとめながら話すこともあります。したがって、聴き漏らしや聴き間違いはできるだけ減らすべきでしょう。
とはいえ、オペレーターも人間ですから、ミスを完全に無くすことはできません。通話録音機能があれば、こうした聴き漏らし・聴き間違いがあった際に通話内容を振り返ることができ、リカバリーすることが可能です。
会話のすれ違い・誤解から発生するクレームの解決
会話のすれ違いや顧客の要望を誤解してしまうことなどが原因で、トラブルに発展するケースは少なくありません。
トラブルの解決には、まず原因の確認と整理が必要です。オペレーターに不適切な発言がなかったか、顧客側の真意がどこにあったかなどを確認するためにも、通話録音機能は欠かせないのです。
オペレーター教育の材料
多くのコールセンターで離職率や人手不足が課題になる中、新人教育に割けるリソースが不足しているというケースも珍しくないでしょう。また、新人研修ですべての対応ケースを網羅するのは難しいものです。
こうした状況において、通話録音機能を適切に運用すれば、新人教育のコストを大きく削減できます。録音内容を蓄積し、その中から「お手本とすべき対応」や「ケース別の対応方法」などを抽出して新人教育に活かせば、質の高い教育を効率よく実施できるわけです。
クラウドCTIと通話録音の組合せによるメリット
通話録音機能を導入する意味は、単に「電話に録音機能を付ければいい」ということではありません。その本質は「録音データの蓄積」「録音データの効果的な運用」にあるといえます。したがって、「録音データの蓄積・運用がしやすいシステム」の構築が求められるわけです。
そこで注目したいのが「通話録音機能を搭載したクラウドCTI」を利用するという手法です。クラウド型のCTIと通話録音機能を組み合わせれば、録音データの蓄積・運用効率が格段に高まるでしょう。
具体的には、次のようなメリットが想定されます。
録音データの管理・検索コスト削減
クラウド型CTIでは、録音データをクラウド上に保存します。PCの画面上から任意の通話履歴を検索し、そこに紐づく録音データをいつでも聴くことができます。
膨大な量の録音データから目当てのデータを探し出し、ひとつひとつ内容を聴きながら確認していく……という作業が不要になるわけです。
専用端末が不要
旧来の通話録音機能は「録音専用の端末」を設置しなくては実現できませんでした。また、録音内容を確認するには、自席を離れ、録音用端末のある席まで移動する必要もありました。
一方、クラウド型CTIであれば、通話録音機能がクラウド上から提供され、データもクラウドに保存されます。ネットワークにつながっているPCであれば、どこからでも録音を聴くことができ、席を移動する必要がありません。BIZTELでも、自席PCから通話履歴・録音データが確認できる機能を提供しています。
CRMとの連動によるナレッジ化
クラウド型CTIの特長のひとつに「他システムとの連動性の高さ」があります。特に顧客情報の蓄積・管理に長けたCRMとは親和性が高く、顧客情報や個別の応対記録と録音データが紐づけられるようになります。
CRMとの連携が進めば、顧客ごとにお手本とすべき対応内容や、クレームの原因になるような対応などを集積し、コールセンター全体のナレッジとして共有できるでしょう。
※ご注意
BIZTELでは、連携するCRMによって通話録音データを紐づける機能を提供していないケースがあります。詳しくは、こちらのページの中頃にある連携システム一覧の「通話履歴連携」の項目をご確認ください。
https://biztel.jp/functions/crm/
VOC活動の源泉として活用
録音データをCTIからCRMへ、さらには音声認識AIやテキストマイニングと連動させることで、録音データの可視化が進みます。録音データを可視化することでVOC活動の材料となり、開発・営業・マーケティング部門への展開も可能になります。
コールセンターから得られたデータを「攻めの経営」に活かせるようになります。
コールセンターにおけるCTI+通話録音の活用事例
最後に、実際に「クラウド型CTI+通話録音機能」の導入で成果を挙げている企業の実例を紹介します。コールセンター強化の参考になれば幸いです。
アドバイスと音声評価の精度向上
- 株式会社DECENCIA
化粧品メーカーである株式会社DECENCIAでは、通話録音機能を使ってカウンセラーの音声評価(個別アドバイス)を実施しています。
まず、顧客への電話対応を行うカウンセラーが、各自の通話録音データから任意のものを管理者へ提出します。
次に、管理者が提出された録音データをもとに、各カウンセラーへフィードバックを提示。カウンセラーはフィードバックをもとに対応内容の改善に努めます。
実際の対応にもとづいた個別具体的なフィードバック・アドバイスは、評価基準の明確化や対応品質向上につながっているそうです。
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録音データの管理コスト削減
- 株式会社ネクシィーズ
省エネ商材のレンタルサービスを手掛ける株式会社ネクシィーズでは、以前、録音データの保管・管理コストが問題になっていたそうです。当時はオンプレミス型の録音専用端末を導入し、録音データをDVDで保管する運用をしていましたが、電話機ごとに設置が必要だったり、座席の配置変更やメンテナンス時に扱いにくかったりと、何かとコストが嵩んでいました。
これを解決するために、クラウドCTI+通話録音を導入。クラウド上に録音データが保存され、場所を問わず参照できるようになり、情報の管理・検索コストが大幅に削減されました。
また、座席変更や部署移動のレイアウト変更時でも録音専用端末の設置工事が不要になり、メンテナンスコストの削減にもつながっているようです。
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架電審査による契約締結業務の効率化
- 株式会社カカクコム
レストラン検索・予約サイト『食べログ』を運営する株式会社カカクコムでは、サイトに掲載する店舗との契約に必要な審査業務をペーパレス化するにあたり、電話による審査方法の導入を検討していました。しかし、以前利用していた電話機では、架電審査の要件である「通話録音データの保存」ができなかったそうです。
そこで、通話内容が保存でき、かつ録音データの検索が容易なクラウド型CTIを導入しました。「架電審査システム」の稼働により、契約締結業務が大幅に効率化されたそうです。
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まとめ
本稿では、コールセンターにおける通話録音機能の重要性について、クラウド型CTIの活用も含めて解説してきました。
通話録音機能は、すでにコールセンターの大半に導入されている仕組みです。しかし、コールセンターが抱える種々の課題に対応するためには、単に「録音できるだけ」では不十分かもしれません。
つまり、「録音データをいかに扱いやすく、検索しやすいかたちで保存できるか」に着目する必要があるのです。
クラウド型CTIと通話録音機能の組み合わせは、録音データの収集・保存・加工が容易であり、比較的低コストで導入できます。オンプレミス型ビジネスフォンの運用に物足りなさを感じているのであれば、クラウド型CTIと通話録音機能の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※「CTI」についてもっと知る
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