【事例付き】コールセンターにおける音声認識サービス利用で実現できることとは?
目次
コールセンターにおける音声認識サービスとは?
AI関連技術の発展によって、画像認識や音声認識といったAIを活用した最新技術が次々と実用化されてきており、これらをビジネスに利用する企業も増えてきました。
コールセンター業界も例に漏れず、特に音声認識サービスの活用には近年ますます関心が高まっているといえるでしょう。
この記事では、急速に実用化が進む音声認識サービスについて、当社が提供するクラウド型コールセンターシステム「 BIZTEL 」を例に取りながら、
- どんなことができるのか
- 認識の精度はどの程度なのか
- 導入までの流れはどのようになるのか
といった多く方が関心を持っているポイントを、実際に導入した企業の話も踏まえて解説します。
音声認識サービスの仕組み
音声認識は、AIによる言語解析や音声解析を用いて通話をテキスト化したり、発話した内容によって特定の処理を行ったりする技術です。
あらかじめデータを読み込ませて、基礎となる音と文字のパターン、言語のアルゴリズムを学習させておき、それらをマッチングさせることで意味が通じる文章を組み立てていく、というのが大まかな仕組みになります。
入力された音声をはじめから100%正確に認識するのは難しいですが、機械学習と呼ばれるデータの分析手法により、処理するデータの数が増えていくにつれて精度が向上していきます。
機械学習はAIによる技術の精度を高めるために用いられます。中でも音声認識においては深層学習(ディープラーニング)と呼ばれる分析手法が使われており、これによって実用化できるレベルまで急速に進歩してきました。
既に身近で使われている消費者向けの音声認識サービスとしては、Appleの「 Siri 」やAmazonの「 Alexa 」などがあります。
音声認識サービスでできること
音声認識サービスは、業務を効率化する様々な機能を提供しています。
主なものとして、以下の4つがあります。
①音声のテキスト化
音声をリアルタイムで文字に起こし、応対内容を視覚的に確認できるようにする機能です。従来は録音を聴き直すなどして行っていた応対履歴の確認やVoC活動の手間を大幅に減らすことができます。
BIZTELの場合は、管理画面からテキスト化したデータが確認できます(別途オプションの契約が必要)。
②要約
テキスト化された文章をAIが自動的に要約する機能です。長い会話でも短時間で内容が確認できることに加え、応対履歴の入力といったコールセンター業務における後処理作業の時間短縮にも役立ちます。
③感情解析
音声のトーンや単語の内容を分析し、喜びや怒りなど、話者がいまどのような感情を抱いているのか判定します。お客さまとの適切なコミュニケーションの手助けになるほか、スタッフの音声を分析することでストレス状態の把握などにも役立てることができます。
④FAQ支援
発話の内容から話者が聞きたいこと・知りたいことを予測し、あらかじめ登録されたFAQの内容から適切な解答の候補をリアルタイムで表示できる機能です。検索の手間を省き、スムーズな応対を実現することができます。
BIZTEL音声認識サービスの利用事例
では、実際に音声認識サービスを活用している企業の事例をご紹介します。
BIZTEL導入前の課題
旅行窓口業務も行っている大手鉄道会社のA社では、電話での申し込みを受け付ける際に通話録音を活用していたものの、従来利用していた電話システムでは「該当の通話を受信、または発信した電話機でないと録音が再生できない」という制約があり、通話内容の確認に大きな手間がかかっていました。
旅行のプランはお客さまごとに異なるため、観光のスケジュールを細やかに確認するためには通話を聴き返す必要がありましたが、電話機はそれぞれ特定の場所に固定されており、誰かが利用している間は録音の確認ができないうえ、途中で受電してしまったらまた最初から聴かなければならなくなるといった不便さを抱えていたのだそうです。
また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令期間中であっても、電話対応のために出社する必要があったので、クラウド型で場所にとらわれず利用できるBIZTELの導入を検討し始めました。
音声認識の活用検討シーン
A社ではもともと通話の内容をテキストに書き起こしていましたが、限られた業務時間の中、後回しにしてしまうことも多く、前述した録音を聴き返す手間も含めて、文字起こし機能による根本的な業務改善を考えていたといいます。
どのように業務が改善されたか
現在はBIZTELのオプション機能「音声認識サービス履歴連携」の利用により、テキスト化した通話内容を後から読み返すことで、録音を聞く手間が激減したそうです。
テキスト化した文字をクリックすればその部分の音声が確認できるため、録音を聴く時間の無駄も減ったうえ、お客さまとのちょっとしたトラブルの際にすぐにテキストで社内共有ができるようになりました。また、視覚的なチェックができるようになったことで、お客さまからいただいた情報に間違いがあった際に気付きやすくなるなど、業務全体の効率が向上したとのことでした。
音声認識の精度についても、地名や固有名詞をはじめ、音声と異なる文字が出てくることはあるものの、人間が見て内容を判断できるレベルであるため、問題なく利用できているとのことです。
音声認識サービスを導入するには?(BIZTELの場合)
音声認識の利用パターン
一般的に、音声認識システムを導入するパターンは以下の2つです。
- 音声認識サービスを搭載したコールセンターシステムを利用する(上記事例のA社の利用パターン)
- いま使用しているコールセンターシステムに、外部の音声認識サービスを連携させる
すでにコールセンターシステムを利用している場合は、現行のシステムがこれらのいずれかに対応しているか確認が必要です。また、導入するサービスによって音声認識の機能や精度が異なるため、あらかじめどのような業務で活用したいか、自社の要件を整理しておきましょう。
BIZTELの場合は、1. と 2. のどちらでも対応することができます。
1. の場合
オプション機能「音声認識サービス履歴連携」を利用することで、リアルタイムでテキスト化した文章を管理画面から確認することができます。
2. の場合
「AmiVoice®️ Communication Suite」「MSYS Omnis」「AI Dig」「SAIN」「RECAIUS コンタクトセンタープラス」「AI Call Center Service」など、幅広い音声認識サービスとの連携に対応しており、要約・感情解析・FAQ支援をはじめ多彩な機能を使いながら通話ができます。
音声認識サービスには様々な機能や活用方法がありますが、まずは簡単に始められて、効果が見えやすい業務に利用してみることをおすすめします。
通話内容のテキスト化機能を活用するだけでも顧客対応に伴う業務を大幅に効率化することができるので、この機会にぜひ検討してみてください。
※すでにBIZTELをご利用の方は、当社のHPからお問い合わせいただくか、営業担当までご連絡ください。
BIZTELでは「音声認識サービス履歴連携」を1年間無償で提供中
BIZTELでは2021年12月現在、「やさしいDX推進キャンペーン」と称して、BIZTELのオプション機能「音声認識サービス履歴連携」を1年間無償で提供しています。
通話内容をリアルタイムでテキスト化し、BIZTELの管理画面に表示することができる機能です。
今回の記事で紹介したA社のように、応対内容のチェックをはじめ、終話後の作業にかかる時間が大幅に削減できます。
サービスやキャンペーンについての詳細は以下のページをご覧ください。
まとめ
この記事ではコールセンターで活用できる音声認識サービスについて、事例とともに解説しました。
SiriやAlexaに代表される消費者向けのサービスをはじめ、音声認識の技術は既に実用レベルに達しており、実際に導入する企業も増えてきています。
応対内容の確認や会話の文字起こしといった業務にお困りの方は、音声認識サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。