クラウドPBXの導入メリットとは?導入時のポイントも紹介
在宅勤務が一般化したことでクラウドPBXへの移行を進める企業が増えている一方、電話をクラウド化することに慎重になっている企業も多いのではないでしょうか。
電話は企業が持つ様々な連絡の基盤であるため、常に安定した運用が求められます。特にこれまでオンプレミス型のPBXを利用している企業にとっては、電話環境が大きく変わるという点からクラウドPBXの導入に不安を感じるかもしれません。
そこで本稿では、クラウドPBXのメリットや事例、導入を検討する際のポイントについて紹介します。
目次
1. クラウドPBXとは
クラウドPBXとは、内線・外線の接続をはじめ、オフィスの電話機能の制御を行うPBX(Private Branch eXchange:構内交換機)が、インターネット経由で利用できるサービスのことです。
従来(オンプレミス型PBX)は社内にPBX機器を設置する必要がありましたが、クラウドPBXはインターネットがあれば使えるため、物理的な機器の購入・設置や保守管理が不要です。
どこにいても会社の代表番号の発着信が可能であるほか、Webブラウザから簡単に設定変更もできるなど、電話環境をより手軽かつ便利に改善できます。
2. クラウドPBXの導入メリット
では、クラウドPBXの導入メリットとは何でしょうか。ここでは特徴的な3つのポイントについて紹介します。
初期コストを抑制
オンプレミス型PBXの場合は規模にもよりますが、一般的には数十万円〜数百万円の導入費用がかかります。一方でクラウドPBXは購入・設置費用や開発費がかからないため、初期コストが大幅に抑えられます。小規模な電話環境を構築する際も、クラウドPBXであれば手軽に導入できるでしょう。
ただし、クラウドPBXは月間利用料を支払うビジネスモデルである点には注意が必要です。費用が想定より高くなったり、無駄なコストが発生したりするトラブルを避けるためにも、自社の要件や利用規模を踏まえて、あらかじめ総合的な費用をシミュレーションしておきましょう。
柔軟な運用が可能
クラウドPBXはインターネット回線があれば利用でき、オフィス内・外を問わず、内線・外線通話が利用できる環境を構築することができます。PCやスマートフォンを電話機端末として使うことができるため、テレワーク・出張などにも対応可能です。
また、インターネットのブラウザで操作できる管理画面から機能の追加や設定の変更も簡単に行えるため、異動など社内の組織変更が発生した際にも、迅速かつ柔軟な対応を実現できます。
豊富な機能と高い拡張性
CRMとの連携や通話の録音をはじめ、クラウドPBXには電話業務を効率化する様々な機能を備えたものがあります。最近ではAI分野の進歩に伴い音声認識の活用も進んでおり、通話内容をリアルタイムでテキスト化することができるようになりました。
また、クラウドサービスであることから、回線数の増減のようなスペック変更が比較的実施しやすい点もメリットです。ビジネスの拡大によって利用規模などの拡張が想定されるスタートアップ企業においても、活用しやすいといえるでしょう。
3. クラウドPBXの導入事例
次に、クラウドPBXの導入イメージが掴みやすくなるように、クラウドPBXサービス「BIZTEL」の実際の導入事例を紹介します。
旧型PBXのリプレイスによる業務効率化
グロービス社では、これまでオンプレミス型のPBXを利用していましたが、「業務を効率化したい」という各事業部からの要望に応えられていませんでした。また、部署異動や増員などによる電話の設定変更に手間がかかることも課題となっていました。
このような課題を解決するために実施したのがクラウドPBXへのリプレイスです。管理画面からスピーディーに設定変更ができるようになったことに加え、発着信履歴の確認や業務改善のためのレポート作成・分析が可能になり、不要な電話対応を削減するなどの効率化が実現しました。
※事例:「旧型PBXをリプレイスしBIZTELを導入。業務を大幅に効率化し、BCP対策も強化」
https://biztel.jp/case/bp/5461/
スタートアップでのクラウドPBXの採用
スタートアップであるチームスピリット社では、本社だけではなく、各地方や海外、在宅ワークのメンバーを含めた全社員でクラウドPBXを利用しています。例えば、育児中の従業員が在宅でも営業活動を実施できるようになったり、FAXをメールで送受信できるようになったりと、クラウド化が進んだことで場所を問わない働き方が実現できました。
※事例:「スタートアップからBIZTELを活用し、サーバレス化、クラウド化を実現
企業の成長と共に、国内外の社員が場所にとらわれない働き方改革を推進」
https://biztel.jp/case/bp/3621/
4. クラウドPBX導入時のポイント
クラウドPBX導入時には、どのような点に気を付けるべきなのでしょうか。以下では、導入時の3つのポイントを紹介します。
音質・機能性・価格のバランスをチェックする
まずは、ビジネスでの利用に耐えうる品質が担保されているかどうかを、「音質」「機能性」「価格」の3つの点からチェックしましょう。
音質が安定していて多機能であるにもかかわらず、価格が安いといった製品を探すのは難しいため、まずは自社が求める音質や利用したい機能を満たした上で、価格のバランスが良いシステムを探してみるのが一般的です。
特に音質に関しては、業務の安定性やストレスを与えない顧客体験という視点からみても非常に重要なポイントです。サービスによって差が出るため、可能であればトライアルなどを利用して事前にチェックしておくことをおすすめします。
オンプレミスPBX・クラウドPBXのメリット・デメリットを確認する
ここまでクラウドPBXについて解説してきましたが、事前にオンプレミス型のPBXとクラウドPBXのメリット・デメリットを意識したうえで、自社に合う方法を選択すべきです。上述の通り、イニシャルコストではクラウド型PBX側に軍配があがるものの、どのような機能を利用したいかによってランニングコストが変化するため、事前のシミュレーションが欠かせません。
柔軟な拡張性という観点では、クラウドPBXが優れています。クラウドPBXは利用規模の変更がしやすいため、複数回にわたって拡張を想定する企業においては有効な選択肢となるでしょう。
また、クラウドPBXは、一般的にCRMやSFAといった主要な業務システムとの連携ができるものが多いです。オンプレミス型PBXでは、製品によってシステム連携の開発やカスタマイズなどが別途必要となるケースもあります。
信頼できるベンダーを探す
クラウドサービスを利用する際は、機能・運用・セキュリティ・サポートなど多くの部分をベンダーに依存することになります。よって、ベンダーの信頼性も欠かせない要素です。クラウドPBXの選定においては、導入事例や評判などを踏まえつつ、できれば1社だけでなく複数社に相談してみることをおすすめします。また、サービス導入時・運用後のサポート内容や、受付時間なども確認しておきましょう。
当社が提供するBIZTELは、クラウド型PBXのパイオニアとして2,000社を超える導入実績を有しています。24時間365日対応のお問い合わせ窓口を設置しており、サポート体制も充実しています。クラウドPBX導入を検討される際には、ぜひお問い合わせください。
5.まとめ
本稿では、クラウドPBXの導入メリットや事例、検討時のポイントを紹介しました。新規に電話環境を構築する際、初期費用が安くスピーディに導入できるクラウドPBXは第一の選択肢となるでしょう。
また、オンプレミスPBXの保守切れなどのタイミングでリプレイスを検討する際には、一度オンプレミスPBXとクラウドPBXを比較検討し、自社にあった方式を採用することをおすすめします。