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  • 2018.05.16

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【KPI】稼働率はコールセンターの健康状態を知るバロメーター

ナレッジ

1.稼働率とは

コールセンターをコンサルティングするときに、真っ先に調べるKPIが応答率と稼働率です。
応答率はコールセンターの繋がりやすさを見るものですが、稼働率はコールセンターで応対しているオペレーターが、どの程度業務遂行に時間を使っているか見るものです。

この数値から業務量に対する受付体制の過不足や、オペレーターの生産性、オペレーターのスキルレベル、教育の質と量の妥当性、離職リスクなど、コールセンター運営の健全性の一端を垣間見ることができます。

稼働率には「稼働率」と「占有率」という二つの見方がありますが、誤った解釈をしている人が少なくありません。また稼働率データを上手く使いこなしていないケースも見受けられます。そこで、今回は稼働率について考えてみましょう。

2.稼働率と占有率

まず「稼働率」と「占有率」なのに、これらを総称して稼働率と言っていること自体がおかしいですよね。

これまでの、このKPIに対する取扱いの歴史が影響していて、かつてはどちらも「稼働率」と総称していました。
ただ企業や担当者によって、その解釈が「稼働率」だったり、「占有率」だったりしました。したがって稼働率の話をするとき、最初に「稼働率」の定義の確認が必要でした。

今は「稼働率」と「占有率」と明確に分離して定義しているものの、その認知度はまだまだ高くありません。
まずこの二つを定義しましょう。

① 稼働率

  • 給与支払い時間に対してどの程度、顧客応対業務に従事していたのか見る。
  • 世界のハイパフォーマンスベンチマークは86%(COPC CX規格調べ)
    ※所感:業務難易度が低い、業務時間が短い、またはベテランの割合が高いコールセンターはもう少し高めでも良い。
  • 高すぎても、低すぎても問題がある疑いあり。
    高すぎる:スキルの維持向上に必要な教育不足。情報共有不足。ストレスやミスの増加。
    低すぎる:非生産活動(業務に関係ない無駄な作業など)の増加。人の余剰。タイムマネジメント(サボりの監視など)の欠如。
    ※ただし、新人の割合が高いと研修時間が増えるため、数値は低くなりやすい。

② 占有率

  • 稼働時間に対してどの程度、顧客応対業務に従事していたのか見る。
  • 許容範囲は76~87%
  • 高すぎても、低すぎても問題がある疑いあり。
    高すぎる:人材不足による繁忙。ストレスやミスの増加。離職の増加。健康障害。人間関係のトラブル発生。顧客満足度の低下。個人の生産性の低下やばらつき。
    低すぎる:人の余剰。シフト管理の失敗。
    ※ただし着信の少ない時間帯(夜間、深夜、休日など)は数値が低くなる。

以上が定義になりますが、現実的な運用を考えた場合、A(それ以外の時間)をシステムで管理するのは難しいです。

分かりやすい管理の仕方として、
「C(通話時間+保留時間+後処理時間)÷ 給与支払い時間」が70%±5%(65~75%)の範囲にあるかどうかでチェックしてみてください。
この範囲が、オペレーターが一番落ち着いて業務に集中できるレベルです。

この場合、65%を下回るようであれば、業務量に対し配置人材が多すぎることがまず考えられます。

もし75%を超えるようなら、人不足と各自の生産性の低さにまずフォーカスしてみてください。

80%超えが続くようなら、繁忙による疲労から離職発生リスクが高まります。直ちに増員計画を立ててください。

※言葉が紛らわしいので、この定義を「新稼働率」として、この先の話を進めます。

3.新稼働率と応答率の関係性

KPIは単独のデータだけでセンター運営の良し悪しを見ようとすると、間違った判断になる場合があります。
その典型例が新稼働率と応答率の関係です。

新稼働率と応答率の図をご覧ください。
例えば応答率の目標が90%で、その目標を達成したとします。
普通であれば「合格」という評価になります。
しかし、新稼働率と照らし合わせてみると、その評価が変わります。
それぞれの状況では以下のことが想像されます。

①応答率90%に対し、
新稼働率が80%以上の場合:評価×

  • オペレーターが息つく間もなく全力で応対したことで、応答率90%を達成。
  • このままの状態はオペレーターの疲労や離職に繋がり、そのうち続かなくなる。
  • 繁忙によるストレス増加により、センター内の人間関係の悪化やモラル低下につながりやすい。
  • 時間帯別に応答率を検証すると、つながりやすい時間帯とそうでない時間帯のばらつきが大きくなっているはず。

②応答率90%に対し、
新稼働率が70%の場合:評価〇

  • オペレーターが安定的に応対できており、この応答率の持続性は高い
  • 時間帯別の応答率のばらつきは①や③ほど大きくないはず。

③応答率90%に対し、
新稼働率が60%以下の場合:評価×

  • 人が余っている、または業務量が少なく、余裕で応答率を達成できている(本当はもっと応答率を上げられるはず)
  • 無駄な人件費削減の観点から、現在のシフトを見直す必要がある。
  • ‟暇”な状態が長く続きすぎると、各自の生産性が落ちていき、急な繁忙になったときに必要人数揃えていても想定した応答率を達成できなくなる(いわゆる”だらける”という事です)
  • 処理時間のスピードに関するKPIの目標設定が、あまり意味をなさなくなる。
  • 1本の通話時間を延ばして一層、丁寧な対応を目指すなど、現行体制を維持するなら、質の向上へのアプローチなどやるべきことがある。

KPIを複合的に見ていくことの重要性については、また別の機会に取り上げたいと思います。

4.稼働率を適正レベルにするためには

すべきことは、業務量に応じた受付人数を配置することです。

    • 1か月、1日、1時間単位での業務量を測定し、把握する。
    • オペレーターの最適な処理時間(通話時間、保留時間、後処理時間)を設定する。
      ※「最適」というところが重要です。
    • アーラン係数などを用いて、業務量に応じた最適な人数を算出する。
      ※アーラン係数:必要人数を算出するための統計手法。インターネットなどで自動計算機が手に入ります。またはプロのコンサルタントにご相談ください。
    • 算出された結果に基づいた人数を確保し配置する。

人員配置増が難しい場合は、処理時間のスピードアップや非生産時間の削減で生産性の向上を目指します。ただしこの施策は応対の質の低下やミスの増加リスクを伴う、諸刃の剣であることを理解しておく必要があります。

5.稼働率のマネジメントで大事なこと。

①ステータス管理をしっかりとやろう

稼働率はシステムで測定し管理できるので簡単です。
とはいえ、大事になってくるのは、ステータス管理のルールを定め、しっかりと皆に守らせることです。

よくある事例として、SVなど管理者は普段電話に出ないようにするため「後処理」状態にしているケースがあります。すると管理者の後処理時間が異常に長いという結果が出てしまいます。トイレやちょっとした離席なども、どのステータスにしていたかで変わってきます。

BIZTELにも「ステータス設定」画面を用意しています。

標準で下記のステータス名を用意してあり、また必要に応じて新規登録もできるようになっています。ただし注意すべきは、あまり多く作りすぎると使いづらくなり、結果として守られなくなります。

② 研修の過不足をしっかりと管理しよう。

どのコールセンターでも最初の研修はあるものの、それ以降の研修となると皆さんのコールセンターはどうですか。
業務を続けていると、新しく増える業務や変わる業務もあるはずです。
朝の周知で済ませていませんか。
またスキルアップのための対策を個人任せにせず、組織として取り組んでいますか。

その観点からも稼働率に占める研修時間の割合というのは大事になります。
私の知る優秀なコールセンターでは、業務量と難易度の検証と優秀な部門の実績検証から、研修率7%が適正値であると結論付け、稼働率の7%を教育にあてるようマネジメントしています。
皆さんのコールセンターでもスキル維持と向上に必要な研修率を測定し、オペレーターの戦力アップに取り組んでみてはいかがでしょうか。

おまけ

*【ゼロから学ぶコールセンターのKPI(管理指標)】
「つながりやすさ」を考える。(応答率)
稼働率はコールセンター運営の健康状態を知るバロメーター
生産性管理の基本 AHTとは
離職をマネジメントする(離職率と離職コスト)
マネジメントすべき顧客の声は 顧客満足?顧客体験?
「単位あたり数値」は使い方次第で役に立つ
難攻不落の最重要KPI「解決率」とどう向き合うか
大事だけど、意外と重労働な応対品質管理。


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