FileMakerとコールセンターシステムを組み合わせるメリットとは
近年、顧客との関係構築がより一層重要視されています。
モノやサービスが同質化してきた現代では、CRMなどさまざまなシステムを活用して社内の情報基盤を整備しながら、顧客により良い体験を提供することが重要です。
これに伴い、顧客へ体験を提供する場として、コールセンターのあり方も見直されています。
今回紹介する「FileMaker」も、情報基盤の強化やコールセンターの強化につながる仕組みといえます。
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目次
FileMakerとは?
FileMakerは、クラリス・ジャパン株式会社が提供している「業務アプリ構築用プラットフォーム」です。
もう少し具体的に言うと「自社の業務に合わせたアプリ(カスタムApp)を、開発の労力を最小限におさえつつ作成できるプラットフォーム」といえるでしょう。
イメージとしてはデータベースソフトウェアに近いものですが、開発言語やデータベースの知識がなくとも開発が可能である点が特徴です。
FileMakerの導入によって、「開発工数を最小限におさえつつ、円滑な情報共有が可能な環境」が構築できます。
では、FileMakerが提供するサービスについて具体的にみていきましょう。
FileMakerのサービスラインナップ
FileMakerは、データベースソフトウェアとしての機能を踏襲しつつ、ユーザが独自にカスタマイズできる環境を提供しています。
FileMaker Pro Advanced
FileMalerではユーザが独自に設計・開発できるアプリを「カスタムApp」と呼んでいます。
この「FileMaker Pro Advanced」はモバイルやクラウド、オンプレミス環境向けのカスタムAppが設計・作成できるソフトです。
直感的かつ視覚的なインターフェースを持ち、CSVやエクセル形式のファイルのほか、TSVファイルなどを簡単にインポートできることが特徴です。
また、より高度な機能としてスプリプトデバッガ(バグを解決するための機能)やユーザが独自開発した関数のインポート機能などもあります。
業務システムの設計開発スキルを活かしたカスタムApp開発も可能です。
FileMaker Cloud
クラウドを使用した情報共有を可能にするサービスです。
FileMaker上で作成したカスタムAppへ安全かつスムーズにアクセスすることができます。
Amazonのクラウドプラットフォーム「AWS(Amazon Web Services)」上で稼働しているため、最小限のイニシャルコストでスケールしやすい情報共有環境を構築できるでしょう。
FileMaker Go
iPadやiPhoneでカスタムAppを実行できるサービスです。
前述したFileMaker Pro Advancedで作成したカスタムAppをモバイル環境から使用できます。
基本的にはPCとほぼ同等の実行環境が提供されるため、モバイルから在庫チェックや請求書発行、顧客対応履歴の確認なども可能です。
FileMaker WebDirect
カスタムAppをWebブラウザ上から作成・実行できるサービスです。
PHPやCSSといったwebプログラミングの知識がなくてもカスタムAppの作成と実行が可能です。
FileMaker Server
オンプレミスサーバー向けのサービスです。
FileMaker Pro Advanced・FileMaker Go・FileMaker WebDirect ユーザのグループと安全にデータを共有することができるサーバーソフトウェアです。
また、Webブラウザで対話型の操作が可能なため、プログラミング言語の知識を持っていない場合でも操作が可能です。
FileMakerでできること
簡単にアプリが作成できる
カスタムAppは、プログラミング言語やリレーショナルデータベースの知識を持たない人でも「ドラッグ&ドロップ」のように直感的な操作で作成(ローコード開発)が可能です。
これにより、開発コストを最小限におさえつつ、素早く柔軟な導入が期待できます。
FileMakerのようにローコード開発が可能なプラットフォームは、年々需要が拡大しており、「非効率的なタスクの削減」や「生産性向上」「データ入力の負担減少」といった効果が期待されています。
CRMを内製化できる
FileMakerが提供するサービスを組み合わせて使用すれば、以下のような流れで社内の情報基盤を強化できます。
- FileMaker Pro AdvancedでカスタムAppを作成
- 作成したカスタムAppをFileMaker CloudやFileMaker Serverへアップロード
- FileMaker GoやFileMaker WebDirectを利用してアップロードしたカスタムAppにアクセス
この時、カスタムAppで顧客情報や対応履歴を記録するデータベースを作成すれば「CRMの内製化」が実現します。
個々の業務に必要な機能(カスタムApp)の作成と展開が容易であるため、機能が固定されたCRMパッケージを導入するよりも柔軟な仕組みが構築できるかもしれません。
FileMakerとコールセンターシステムの連携で得られること
次に、FileMakerとコールセンターシステムとの連携が生み出すメリットについて紹介します。
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顧客情報の共有が容易になる
FileMakerで作成した顧客情報管理用カスタムAppをコールセンターシステムに連携することで、取引先やユーザから着信があった際、自動でその企業や担当者の情報を表示できるようになります。
既存顧客のフォローが容易になる
FileMakerの画面上に表示された電話番号をクリックするだけで発信できるので、契約後の既存顧客や問い合わせ対応後の連絡など、アフターフォローの活性化が期待できます。
問い合わせ管理で対応の質、速度が上がる
モニタリングアドバイス、ウィスパリング(ささやき)を利用できるようになり、オペレーターが対応しやすい環境を構築できます。
スタッフシフト管理
FileMakerのカスタムAppを利用してスタッフシフト管理も可能です。
人材の適正配置によって「どの時間帯でも対応品質を一定に保つ」ことができれば、顧客との関係は良好になっていくはずです。
こういったメリットを発生させるには、FileMakerと連携できるコールセンターシステム(CTI)の選定が肝になります。
また、サポータス社が提供している「iRCA CALLsystem with BIZTEL」を利用するのもひとつの方法でしょう。
「iRCA CALLsystem with BIZTEL」は、効率的なコールセンター業務をするために作成されたカスタムAppとクラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」をパッケージしたサービスで、カスタマイズにも柔軟に対応できます。
まとめ
FileMakerはローコード開発が可能なIT情報基盤として、様々なメリットを生み出します。
また、自社内のローコード開発では対応しきれない場合でも、カスタマイズ込みの連携サービスを選択できます。
コールセンター強化とシステム間の連携を検討しているならば、柔軟性とスケーラビリティに富んだFileMakerに注目してみてください。