【重要】在宅勤務実施コールセンター管理者の皆さまへ:従業員の心のケアを今すぐに!

テレワークによる弊害が顕在化

コロナ体制でのコールセンター運営が続いていますね。
在宅コールセンターを導入したくてもセキュリティの壁を突破できなかったり、受付人数を削減しつつも応答率目標はそのままだったりと、現場にかかる負担は今もなお続いています。

そうこうするうちにコールセンター現場から、ある声が増えてきました。

「最近はお客さまのクレームの当たりがきつくなっている。」

「電話口でイライラするなど、ストレスを感じているお客さまが増えている気がする。」

以前はなんてことないやり取りだったことに対して、お客さまが過敏に反応したり、お客さまが頑なになってしまい埒があかなくなったりしてしまうなど、最近のコールセンターの最前線はちょっとした緊張感に包まれてきています。

このことはコロナ下におけるセンター運営の課題として、多くのイベントやセミナーなどでも指摘され始めています。

またコールセンターに限らず、リモートワークの現場からも問題が顕在化し始め、こんなことを言う方が増えました。

視野が狭くなる

在宅勤務で自宅に引きこもることが増えて外部との接触が減り、「情報の体感力」が減った結果、自分の意識や考え方が凝り固まってしまう(自己中心的な思考に陥る)ように感じるとのことです。

もしかすると、コールセンターに電話してくるお客さまにもこの感覚が生まれてきているのかもしれません。

いずれにしても、孤独になりがちな在宅勤務が続いたことで、人々の精神面に何らかの悪影響が見え始めた兆しであり、その対策は急務と言えるでしょう。

対策

出勤することもメンタルヘルス対策のひとつと考える。

在宅勤務を合理性と感染症対策だけで推進しては、別の問題を生み出す可能性が高いです。

従業員の精神衛生上の対策としての出勤業務も大事であり、定期的に出社するなど世間とのかかわりをもたせ、「情報の体感力」が維持できるよう働きかけることが求められます。

「1on1」推進による上司と部下のコミュニケーションを!

ヤフーが導入したことで有名になった「1on1ミーティング」。
上司と部下の1対1のミーティングを大切にすることで、「社員一人ひとりの才能や情熱を解き放とう」ということを目指しています。

これは10年近く前に導入された仕組みですが、このコロナによるテレワーク推進によって、いま改めて注目されています。

現在は、クラウド型の「1on1」ツールがたくさんあります。その一部をご紹介するので参考にしてみてください。

※INSIDES(リクルート)
※あしたのクラウドHR(あしたのチーム)

この他にも昨今、コールセンターへの導入が進む感情解析の技術。

本来は顧客分析の観点で使われていた技術ですが、これを電話オペレーターのメンタル対策にも活かす動きが生まれ始めました。

在宅コールセンター業務を実施している某外資系IT企業では、オペレーターの応対中の声から何かしらメンタル上の問題を抱えていないか、数年前から感情解析を行っており、問題の早期発見と対処に取り組んでいます。

Zendeskの調査レポートからこの1年をみる

ところで、実はカスタマーサポートソフトウエアのZendesk社が、世界中の企業を対象にこのコロナ下で企業がどのように考え行動したかレポートをまとめています。

※カスタマーエクスペリエンストレンドレポート2021 ニューノーマル時代のCXとは?

調査レポートでは、顧客の意識や行動がこの1年で急激に変わったことを明らかにしています。

企業側にも大きな変化が表れ、92%の企業幹部は自分たちの働き方について再考せざるをえなかったと答えました。
その多くは、従業員エンゲージメントや、より柔軟な業務環境、従業員のニーズに合ったワークフローの段階的導入などを含むソリューション対策です。

以下に、調査レポートのトピックスを簡単にまとめました。

1.コロナ禍で働き方の変化が起きた

  • 50%のチームが完全リモートワークにシフト
  • 36%が従業員を解雇
  • 68%のエージェントが多忙を極めたと感じている

2.サポートチームのサポートを

  • リモートチームを的確に評価するための分析ツールがないとする管理職が40%
  • リモートで効率的に仕事をするためにツールがないとするエージェントが46%
  • 企業の従業員の多くは、リモート環境で働く上で必要なツールがないと感じている

※ここでいう「必要なツール」とは、自身のパフォーマンスを可視化したり、チームメンバーと連携し、必要な協力を得るためのツールのこと。

3.エージェントが最も必要とするのは協力的な職場環境

カスタマーエクスペリエンスに関わるエージェントが「仕事をする上で最も重要なことは何ですか?」という問いに対して回答した内容で、2020年から2021年にかけて上昇幅が大きかったものは次の3つ。

  • 社内の他のチームとの協力方法(31%上昇
  • 完全なカスタマー情報(29%上昇
  • 高性能ツールとソフトウェア(26%上昇)

4. 従業員にとって働きやすい環境づくりを模索する企業

・従業員が働きやすいように投資を検討している企業は70%
・従業員に在宅ワークをはじめとするフレキシブルな働き方を提供していきたいとする企業リーダーは60%

コロナ禍において、企業は今なおさまざまな対策に追われています。
とくにいま主流となっているリモートワークについても、管理側からすると一筋縄ではいかないということがデータに表れています。

ちなみに、私たちのBIZTELでもコミュニケーションツールとして「エージェントコントロール」というオプションサービスがあります。
【BIZTELを使いこなす】 エージェントコントロールは役立つコミュニケーションツール

おたがいの業務ステータスを確認しながらチャットができる機能のことで、コールセンターの全員、もしくは個人間でテキストでのコミュニケーションが可能です。もちろん個人あてのチャットでは会話の秘密が確保できます。
またBIZTELの内線を活用すれば、通信料をかけることなく音声でコミュニケーションをとることができます。

おわりに

コロナ禍における感染対策によって、リモートワークは「新たなスタンダード」の一つとして急激に普及しています。
一方で、対面コミュニケーションの減少などの変化による歪みも至る所から見えており、その影響も決して無視することはできません。

時には、フェイストゥフェイスで面談することも大事です。
人と「場を共有」することの大事さをこれほど痛感させられた1年はありませんね。