SalesforceとCTIの連携がビジネスにもたらすメリットは?活用事例を紹介
現代のビジネスは「顧客関係の強化」が大きなテーマです。顧客と長期かつ良好な関係を維持し、継続的な収益をあげる仕組みが求められています。
こうした背景の中で、CRMはますます重要さを増し、顧客接点の場であるコールセンターにおいても必須となっています。コールセンターを支えるCTIシステムについても、CRMシステムとの連携機能に注目した選定が欠かせません。
ここでは、国内外で多くの企業が利用するSalesforceとCTIを組み合わせることによる効能について、実際の導入事例とともに紹介します。
目次
SalesforceのCTI連携とは?
Salesforceはクラウド型の営業支援ツールとして15万社以上が導入しており、世界トップクラスのシェアを誇る製品です。CRMシステムとしての活用も可能であり、企業の業務形態に合わせたカスタマイズや周辺システムとの連携など、多様な機能を持っています。ここではその中から、CTIとの連携による代表的な機能について紹介します。
顧客情報の自動表示(着信ポップアップ)
着信があったとき、発信元の電話番号に紐づいた情報(顧客情報や取引先レコード)を参照し、顧客の詳細情報が自動で表示されます。顧客の情報を確認してから電話に応答できるため、オペレーターもスムーズに対応でき、結果的に顧客満足度が向上します。
ワンクリック発信(クリックトゥコール)
Salesforce内に記録されているすべての電話番号が、ワンクリックで発信できるようになります。架電業務の手間を減らし、オペレーターの負荷を軽減します。
通話ログの自動作成、保存(通話履歴連携)
コールセンターで行った通話を随時記録し、通話中にとったメモと共にオブジェクトとして保存します。また、これらのオブジェクトは通話している相手に関するデータ(取引先レコード)に紐づいた状態で保存されるため、通話終了後や引継ぎ時の作業負荷を軽減できるでしょう。
このようにSalesforceは、外部CTIシステムとの連携機能を有しており、CRM+CTIによる業務効率化や品質改善に活用できるソリューションです。
また、架電営業の効率化も促すことから、受注率や売上の改善といった攻めの領域でも効果が期待できます。
SalesforceのCTI連携事例
では、企業で行われているSalesforce+CTI連携について実例を紹介します。
業務効率化+業績向上+人件費削減を達成
株式会社リンクアカデミー
PC・資格スクール事業を展開する株式会社リンクアカデミーのコールセンターでは、問い合わせ客への来訪誘致や、グループ企業内のコールセンター業務を請け負っています。同センターでは、以前はビジネスフォンを使って電話応対しており、「電話が鳴ったら手が空いているオペレーターが対応する」という運用を行っていましたが、電話の取り次ぎ業務の削減と営業成績が優秀なオペレーターに優先的に着信割り当てすることを実現するためにSalesforce+CTIの導入に踏み切ったそうです。
導入した結果、ACD機能(着信自動振り分け)やデータベースルーティング機能(Salesforceに登録された情報を元に適切なオペレーターに着信させる機能)が活用できるようになっとことで、無駄な取り次ぎ業務が無くなり4人分の人件費削減を達成しました。
さらに、新規のお客さまから問い合わせを受ける際、そのサービスの対応が得意なオペレーターに割り当てられるようになり、売上予算対比105%の達成にもつながったとのことです。
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アウトバウンドコール数アップ+経費削減
株式会社ネクシィーズ
省エネ商材のレンタルと新電力サービスを展開する株式会社ネクシィーズでは、以前は事業によって顧客管理システムを別々に使用していました。そのため、複数のサービスについて対応をした場合にはそれぞれのシステムに履歴を入力する必要があり、使い勝手に問題があったとのことです。また、電話と顧客管理システムを連携させることでサポートセンター業務を効率化したいとも考えていました。同社はこれらの課題を解決するため、Salesforceによる顧客情報システムの1本化とCTIの導入を決定しました。
まず、顧客管理システムをSalesforceに統合することによって、それまで分断されていた顧客情報が一元化されました。
さらにCTIと連携をしたことで、クリックトゥコール(Salesforce上に表示された電話番号をクリックするだけで発信ができる機能)や着信時に顧客情報をポップアップで表示することが可能になりました。クリックトゥコールによってかけ間違いが無くなり架電業務が効率化されたことで、アウトバウンドコール数の増加という効果が現われたとのことです。
また、物理的な電話機や電話回線が不要なクラウド型CTIを導入したことによって、部署移動やレイアウト変更時のコストがゼロになりました。
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在宅勤務人材によるインサイドセールス強化
アイチケット株式会社
医療機関向け診療予約システムを提供しているアイチケット株式会社では、フリーダイヤルとハードフォンによるコールセンター運営を行っていました。しかし、頻繁なオフィス移転が想定されていたため、引越しにもスムーズに対応できるシステムに置き換える必要があったとのこと。また、育児休暇明けの社員に向けて、時間や勤務場所の融通が利き、なおかつスキルが発揮できる勤務形態を模索していたそうです。これらの事情から、同社は場所に縛られないクラウドベースの仕組みによる環境構築をするため、Salesforce+CTIの導入を進めました。
導入後、通話録音・稼働状況モニタリングといったコールセンター運営に必要な機能がインターネットとPCがあればどこでも利用できるようになり、オフィス移転や複数拠点でのセンター開設が容易になったとのことです。
さらに、顧客との電話応対がオフィス外でもできるようになったことから在宅勤務制度も可能になりました。育休明けの在宅勤務人材がインサイドセールスで受注率を大幅に向上させるなど、「攻め」の領域でも効果が見られたそうです。
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Salesforce+CTIの提案による競争力強化
株式会社JSOL
システムインテグレーターである株式会社JSOLでは、クライアント企業のコンタクトセンターに対し「業界のスタンダード」としてSalesforce Service Cloud+クラウド型CTIシステムBIZTELという組み合わせを提案しています。
【Salesforce Service Cloud+BIZTELの導入メリット】
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- クラウド化の促進(設備を持たずにシステムが活用できる)
- 少ない席数でも導入可能
- Salesforceに応対履歴を入力することで、組織内でナレッジの共有が実現
- SalesforceとBIZTELの連携により、着信時に過去の応対データを自動表示し、スピーディーな対応を実現
- Salesforceの応対履歴に通話録音データを紐付けることが可能
- オペレーターの応対状況の見える化が実現
- 応答率や待ち呼などのコール状況がリアルタイムに把握できる
- バージョンアップが簡易
- オンプレミスと比較し、コストパフォーマンスに優れている
以上の点から提案先のクライアント企業に採用されているとのことです。
また、BIZTELはSalesforceと連携しているCTIサービスとして導入実績第1位となっており、同社の提案先のほか、多くの企業がこの組み合わせを採用しています。
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まとめ
本稿では、SalesforceとCITとの組み合わせることによるメリットを紹介してきました。
Salesforceは世界最大のCRM/SFAシステムといえます。適切なCTIと組み合わせれば、顧客管理や業務効率化だけでなく、アウトバンドコール数や受注率・売上の向上といった「攻め」の領域における効果も期待できます。
CRM+CTIによるコールセンター強化を検討しているならば、Salesforceとの連携実績が豊富なベンダーを中心に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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